|解説
この絵解きは、家(住宅)を建てる場合の工事の様子を20の段階に分けて説明したものと考えて差支えないが、工程を忠実に示したものではなく、むしろ職人の紹介という意味が強いように思われる。
この絵解きが作られた明治6(1873)年頃の住宅は木造で、当時の木造住宅、職人、工具、材料等を知る上で役立つ貴重な資料である。ただ、説明文を書いた人(当然大工をはじめとする職人に聞き取りをして書いたのであろう)と絵を描いた人(絵師)との間に必ずしも意志の疎通がうまくいかなかったところがあるらしく、また説明文にも建築的に見てやや不適切と考えざるを得ない部分があり、その点を十分に吟味しながら読む必要がある。写実的というより説明的・教育的な資料である。
なお、ここで使用した錦絵はすべて公益財団法人渋沢栄一記念財団渋沢史料館の所蔵資料である。
|参考リンク
・ 衣喰住之内家職幼絵解ノ図 第一〔普請絵図書付〕 (実業史絵画データベース - 国文学研究資料館)
・ 文部省発行教育錦絵 (筑波大学附属図書館)
・ 幼童家庭教育用絵図のうち衣喰住之内家職幼絵解之図 (館蔵資料の紹介 - 玉川大学・玉川学園)
・ 幼童教育ノ為メ文部省ニ於テ各種ノ絵画玩具製造 - 太政類典・第二編 (国立公文書館デジタルアーカイブ・システム)