渋沢栄一記念財団 実業史錦絵絵引
シリーズ:衣喰住之内家職幼絵解之図
住宅を作る揚合の心がまえをまず最初に示し、続いて設計図を作る様子を描く。
「十分一」(十分の一)の「割付絵図」を引き、仕様帳を作るとしているが、要するにまず設計図と仕様帳とを作るのが出発点だとしているだけであって、設計図は必ずしも十分の一とは限らないし、この絵を描いた人が設計図を作る場面を実見したとはとても思えない。筆を使ってフリーハンドで線を引くはずはない。すでに江戸時代から墨指(すみさし)を使い、物指(ものさし)を使って直線を引く手法は確立しているからである。
第一
凡(およそ)世(よ)の中(なか)に衣喰住(いしよくぢう)の三ツ/は身(み)をたもつ道具(どうぐ)にて、其一(そのひ)とつ/の住(ぢう)乃字(じ)ハ人々の住居(すまゐ)する家(いへ)の/事(こと)なり、先(まづ)其家(そのいへ)を作(つく)らんとおもふ/にハ、能(よく)普請(ふしん)になれたる人と住居(すまい)/勝手(かつて)のよきよふに相談(そうだん)をして/何畳敷(なんじやうじき)何畳敷といふ間(ま)どりを極(きハ)め、/其上(そのうへ)大工(だいく)を呼(よ)んで普請(ふしん)の絵図(ゑづ)に/仕様(しやう)といふ拵(こしらへ)やうの書附(かきつけ)をさせる図(づ)
第一
この世の中で衣・食・住の三つは身を保つ道具であって、その一つの住という字は人々の住居する家のことである。その家を作ろうとする場合は、住みやすい家にするように普請(家作り)に慣れた人とよく相談をし、何畳敷何畳敷という部屋の間取りを決め、その上で大工を呼んで設計図(平面図)と仕様書とを作らせる。これは、その様子を示す図である。
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| 画像 | 図像・事物 | カテゴリー |
|---|---|---|
| 普請に慣れた人 | 人物 | |
| 女 | 人物 | |
| 家を作ろうとする男 | 人物 | |
| 大工 | 人物 | |
| 筆A | モノ・道具 | |
| 筆Bと墨指 | モノ・道具 | |
| 机 | モノ・道具 | |
| 竹製の物指 | モノ・道具 | |
| 硯 | モノ・道具 | |
| 墨 | モノ・道具 | |
| 水滴 | モノ・道具 | |
| 文鎮 | モノ・道具 | |
| 平面図(間取図) | モノ・道具 | |
| 曲尺 | モノ・道具 | |
| 竹製のコンパス | モノ・道具 | |
| 紙 | モノ・道具 | |
| 湯呑茶碗 | よそおい | |
| 茶托 | よそおい | |
| 煙草盆 | よそおい | |
| 煙管 | よそおい | |
| 散切り | よそおい | |
| 羽織 | よそおい | |
| 島田風 | よそおい | |
| 総髪 | よそおい | |
| 髷 | よそおい | |
| 小袖 | よそおい |